Slagr “Straum, Stille”

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アンビエントでコンテンポラリーなフォークを演奏する、ノルウェーのグループの2nd。2010年作。

ハーディングフェーレ、チェロ、ビブラフォンの編成で奏でられる音は静謐で、手の届かないどこかを想起させる。しかし、絶対零度の音楽ではなく、微かに暖かさを感じる音楽である。一人で夜中に聴くことを推奨。

まず、天体の運行を思わせる“Solaris”、超スローだが思いのほか伝統音楽している“Still”あたり。

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Village Kollektiv “Subvillage Sound”

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ポーランドのトラッド系バンド。2010年作、おそらく2ndアルバム。画像だと至ってシンプルなジャケットも実際手に取ってみると、かなり凝った加工がされているのが判る。

ポーランド、ブルガリア、ルーマニア、インド、そしてロマなど、中欧から東欧にかけてのトラディショナル・ソングを採り上げている。伸びのある複数女性のコーラス、伝統楽器や金管楽器、倍音唱法、そしてドラムンベース(とスカ)の影響を受けた楽曲を巧みに組み合わせて統合しており、更にハンマーダルシマーの音色がアルバム全体を引き締めての統一を取っているのも、なかなかユニーク。

全体的によく作り込まれた楽曲中でもお薦めは、Youtubeにもアップロードされているポーランドのトラッド“Uado”。他にもロマのトラッドの“Romani Ćhaj”、ルーマニアの詩から採った“Słońce i Księżyc”の暗めの掛け合いコーラスも良い。

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Oki Dub Ainu Band “Sakhalin Rock”

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トンコリ奏者Okiの2010年作。サハリンを訪問した際のインパクトをぶつけた作品になっている。

ロック度数は高め。独特なOkiのヴォーカルには人の好みが分かれるところであるが、曲の展開にバリエーションも増え、アルバム全体を聴いて楽しめる。Dubらしくエコーやループを集中的に使っているのも特徴。

冒頭の“Sakhalin Rock”や、耳について離れない不思議メロディーの“Konkon”がおすすめ。

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Johanna Juhola “Fantasiatango”

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アコーディオン奏者Johanna Juholaの2010年作。鮮やかなシアンブルーとピンクのキュートなジャケットが目を引きつける。

アコーディオンに電子音のコツコツしたリズムを効かせたり、物語的な展開をしたりと工夫が凝らされ、スピーディーでポップな演奏になっている。神秘的な“Viimeinen kojootti”、シュールな“Carlos”やメルヘンチックな“Ullakon asukkaat”など表題の通りファンタジックな曲が多い。

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Albert Kuvezin and Yat-Kha “Poets And Lighthouses”

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Yat-Khaの2010年作。ただし、Albert Kuvezin以外はメンバーを刷新している。

今作の曲はトゥバとロシアの伝統歌の英訳と、日本の詩人(山本太郎、天野忠、カミムラハジメ(?))作品の英訳がメインとなっている。そのためか、朗読調の曲も多く、ヴォーカルの倍音も相まって、曲調は超がつくほど重苦しい。

ただ、どこか日本人に郷愁を抱かせるメロディーラインである。特に伴奏の嗜好性に、日本歌謡曲との共通性を感じる。

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