ポーランドとブルガリアの伝統歌をダブやドラムンベースでアレンジし、一部でトゥバの喉歌やサーミのヨイクも使用している。童謡めいた郷愁を誘う心地よいメロディー、スピーディーで硬質な打ち込み音と、全曲を通して聞こえるハンマーダルシマーの響きが特徴。また、女声ヴォーカル二人の声による掛け合いとユニゾンが魅力的である。
今年前半で一番聴いたアルバム。舞曲(?)“Hardhoro”( Youtube )などがお薦め。
]]>今回は、19世紀から20世紀半ばに生きたトラッドの歌手Ulrika Lindholmのレパートリーを採り上げている。スローテンポの素朴で暖かみのあるメロディーを演奏し、ヴォーカルのEmmaさんがしみじみと、時にドラマチックに歌っている。
]]>3作目までに特徴的なディジリドゥや、弦楽器の美しい掛け合い、縦横無尽に駆けめぐるヴォーカルの取り合わせによって、完成度の高いアルバムになっている。じっくりと聴くべき作品。
個人的には“Tora lille”、“Polonaisse”、“Menuett”といった序盤の作品がお薦め。
]]>12世紀から13世紀の曲を中心に、オリジナルの楽曲を加え、かつ異教的な雰囲気を強く押し出している。大幅にアプローチを変え、アコースティックに梶を切った作品であるが、やはり曲の構成としてはメタルの影響が強い。
冒頭の雄壮な“Le satyre cornu”や、同じ音程が続く“Les Crapauds”と“La Vengeance De Pan”など、特徴のある曲が面白い。
]]>冒頭Fanfareでの鋭く高らかな導入から始まり、様々なアレンジでスウェディッシュ・バグパイプをはじめとする各種の笛とバグパイプを演奏する。また、鋭いバグパイプの音色をフォローするように、歌には素朴で優しいメロディーを用いている。
]]>五月一日の祭礼が豊饒儀礼の色を残していた時代、中世から伝わる古い曲である。
]]>ハーディングフェーレ、チェロ、ビブラフォンの編成で奏でられる音は静謐で、手の届かないどこかを想起させる。しかし、絶対零度の音楽ではなく、微かに暖かさを感じる音楽である。一人で夜中に聴くことを推奨。
まず、天体の運行を思わせる“Solaris”、超スローだが思いのほか伝統音楽している“Still”あたり。
]]>ポーランド、ブルガリア、ルーマニア、インド、そしてロマなど、中欧から東欧にかけてのトラディショナル・ソングを採り上げている。伸びのある複数女性のコーラス、伝統楽器や金管楽器、倍音唱法、そしてドラムンベース(とスカ)の影響を受けた楽曲を巧みに組み合わせて統合しており、更にハンマーダルシマーの音色がアルバム全体を引き締めての統一を取っているのも、なかなかユニーク。
全体的によく作り込まれた楽曲中でもお薦めは、Youtubeにもアップロードされているポーランドのトラッド“Uado”。他にもロマのトラッドの“Romani Ćhaj”、ルーマニアの詩から採った“Słońce i Księżyc”の暗めの掛け合いコーラスも良い。
]]>ロック度数は高め。独特なOkiのヴォーカルには人の好みが分かれるところであるが、曲の展開にバリエーションも増え、アルバム全体を聴いて楽しめる。Dubらしくエコーやループを集中的に使っているのも特徴。
冒頭の“Sakhalin Rock”や、耳について離れない不思議メロディーの“Konkon”がおすすめ。
]]>アコーディオンに電子音のコツコツしたリズムを効かせたり、物語的な展開をしたりと工夫が凝らされ、スピーディーでポップな演奏になっている。神秘的な“Viimeinen kojootti”、シュールな“Carlos”やメルヘンチックな“Ullakon asukkaat”など表題の通りファンタジックな曲が多い。
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