Garmarna “Hildegard von Bingen”

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分類に困るけれども、1000年前の音楽を現代の解釈で見事に再現させた佳品。

打ち込みの硬質な音に被さる、伝統楽器のノイズ含みの音色とEmmaさんの素朴で崇高な声色の組み合わせが奇跡的なアルバムです。

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Alamaailman Vasarat “Käärmelautakunta”

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フィンランドのおかしなおかしなバンドの2nd。

まるでギターのようにチェロが歪んだ轟音を鳴らし、負けじと重いドラムがドスドスと叩かれ、クラリネットやらサクソフォンと、トロンボーンがノリノリでかっ飛ばし、ピアノやオルガンがクールに締める。

どこか現実に対するシビアで皮肉なまなざしが感じられる音楽です。どこからのまなざしかというと、この世の何処にもない世界からですよ、もちろん。

当初スリーヴをあまり真面目に読んでいなかったため、てっきりギターがいると思っていたのですが、来日ライヴでチェロだと知って軽いショックを受けた思い出があります。

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Szalóki Ági “Cipity Lőrinc”

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ハンガリーのSzalóki Ágiによる、子供達のための歌を集めたソロアルバム。

ハンガリーの詩人の作品に旋律をつけた曲や民謡・童謡が大半を占め、内容も愛らしい(そして幻想的な)子供向きの歌ばかりだが、軽快で上質なポップスアレンジが心地よい。

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Stille Volk “Maudat”

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中世南仏メタルグループStille Volkの3rd。

本作では中世古楽への傾斜を深めている。リード楽器、数々の撥弦楽器、ハーディ・ガーディ、タンバリンを駆使した弾むようなリズムと、きらびやかな演奏がメイン。

‥‥が、華やかな伴奏の曲調を唐突に奇怪な雰囲気へと切り替えたり、ダミ声の歌に馬鹿笑いや不気味なコーラスが入ったりと、やはり独特な音楽に仕上がっている。

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Jim Moray “Jim Moray”

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Jim Morayの2ndアルバム。冒頭と7曲目、11曲目が自作曲である以外はトラッド。

冒頭のごく短い“Prelude”の後、すぐオーケストラが効果的な“Lord Willoughby”となって一気に引き込まれる。センシティブな歌い方は前作よりも強調されており、導入部が落ちついていてもドラマチックなサビを持つ曲が多い。

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