L'ham de Foc “Cor de Porc”

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スペインで中世の地中海音楽に幅広くアプローチしているL’ham de Focの3rdアルバム。7曲目以外はほぼオリジナルである。

とにかくヴォーカルのMara Arandaのコブシの効いた豊潤な歌唱と、リード楽器や撥弦楽器の華やかな音に魅了される。また、リーダーEfrén Lópezのマルチプレイヤーっぷりも圧巻。

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Bognár Szilvia、Herczku Ágnes、Szalóki Ági “szájról szájra”

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ハンガリーのトラッドアルバム。MakámAnzix”で共演したSzalóki ÁgiとBognár Szilviaが再共演し、そこにHerczku Ágnesが加わったアルバムでもあります。

音楽はリラックスした雰囲気に仕上がっています。ハンガリー民謡にはおなじみのバルカンやイスラム風味もあるのですが、今回は違う意匠も用いられています。語弊はあるのかも知れませんがカレリアっぽい感じ。Värttinäとか、Hedningarnaを連想させるのですね ――― と思ったら、今年の2月にSuden Aikaとコンサートをやっていたようです。

余談ですが、ここしばらくSzalóki Ágiのアルバムデザインを担当しているのがBogdán Csillaという人なのですが、いつもデザインが可愛いので気に入っています。

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Sorten Muld “Mark II”

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デンマークの3人組ユニット。ヴォーカルであるUllaが少しけむった感じの蠱惑的な声を聞かせる。ジャンルとしてはテクノ+フォークで、内容的には哀切な響きをもつ曲が多い傾向があるが、打ち込み音を頻用したポップでダンサブルな音楽を演奏する。

なお、Haugaard & HøirupのHarald Haugaardや、VäsenのOlov Johanssonも本作に参加している。

個人的な好きな曲は、繰り返されるサビが印象的な“Venelite”、妹殺しのモチーフをポップに歌う“2 Søstre”、Harald HaugaardのHurdy-Gurdy(多分)とサンプリングがループしまくる“Mylardatter”あたり。

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Gia Đình «Bá Phổ» “Quê Hương”

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ヴェトナムの伝統音楽を今風にアレンジしたアルバム。

伝統的なヴェトナムの音階は明らかに東南アジアに由来するもので、日本人にとっては沖縄の音程を彷彿させるものがある。同時に中国的な要素も入っており、かつ、中国伝統音楽ではあまり聞かない繊細さも感じられる。この繊細さはヴェトナム音楽の際だった特徴でもある。

なお、Gia Đình «Bá Phổ» (ジア・ディン・バー・フォー)は訳するとバー・フォー・ファミリー、Quê Hương (クエ・フオン)は故郷という意味。

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Gjallarhorn “Ranarop”

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邦題は「海の女神の叫び声」。1997年作の、Gjallarhorn 1stアルバム。2002年に“2002 Edition”をリリースしている。

“Sjofn”よりは若干地味な印象を与えるが、激しいパーカッション&ディジリドゥーのイントロから、そのまま軽快なナンバーに移行する冒頭2曲からも判るように、非常にノリの良いアルバム。しっとりと聴かせるナンバーも多く、メリハリが効いたアルバム構成である。

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